2017.06.23 14:03消せない記憶あらすじ。 ロボット探偵に内臓されたチップの情報処理能力が落ちているので、これまでの記録を本部に残してからいくらか余分なところを消して、記憶容量を軽くするつもりだったが、チップでは消せと言う命令に反してある記憶が消えてくれない。 千条は知らない女性。これまであったことがないはずの女性だ。チップで補われてから演算のミスは電子機器の障害の時を除いて起きたことがない。***** ロボット探偵の情報処理能力にはもちろん限界がある。最初こそ容量が大きかったものであろうが、時を重ねれば情報と言うのは一つに留まれば貯まってしまう。情報がそのまま入った 内臓されたチップには膨大な情報が入っている。チップに元々入っていた情報もあるが、千条個人の記憶も存在している。 彼の...
2017.06.20 22:00眠気は隠すもの相互さんのツイが元ネタです。「もう朝か」伊佐はそういうと背伸びをした。「朝まで見張ったけど、彼は結局出てこなかったね」 彼ら、二人のサーカムの調査員はある人物を追っている。見張っていたのはとある雑居ビル。彼らが追っている人物がここに来ると情報を掴んで先回りとして待ち伏せていたのだが、どうやら待ちぼうけを食らってしまったようだ。 見張りの拠点として宿泊していたホテルを早めにチェックアウトして出ると、朝日はまだ上りかけの霞んだ空。ホテルの出入り口はちょうど東を背に向けているのが伊佐にとっては好都合だった。 ホテルは駅から比較的近く、駅に向かう道なりにはチェーン店が道なりに開いていた。「さっき本社に連絡したら今日のところはこのまま帰ってもいいそうだよ」「それ...
2017.06.17 16:40パパとお呼び今日が父の日だからと言って今日一杯伊佐を“父さん”呼びにされて周りのへの弁明するいっさん。今日はそんな日ではないと教えても千条は一向に僕の中のチップはそうはいっているのになあとぼやく。あんまり父さん呼びされすぎてぶっ壊れて「PP(パパ)と呼べ!!」とやけくそになって行ってしまう。伊佐は知らない。父の日を境に彼を呼ぶ隠語が「PP(パパ)」になっていることを
2017.06.16 22:00双六 千条が伊佐の家に来ることになった。二人とも休みだが、どこかへ出かける気は失せた。今はあいにくの雨。梅雨のせいだろう。かれこれ3日は降っている。何時ものように小さな店へ歩きわたるのは難しいようだ。 サーカムの施設入口、オフィス用の自販機と椅子があり、二人はホットコーヒーを飲む。「折角退社後に泊まりでどこかへ行こうと思っていたけど、流石に雨の中での遠出は危ないからね。前の様に居酒屋に行くかい?先日どこかの番組で、朝の始発まで飲み明かすなんて企画が行われたそうだよ。飲み明かすのは伊佐の健康を考えると反対だけど、番組のスタッフが来たと言うことで今のあの飲み屋はちょっ前よりも行くのが楽しいかも知れない」伊佐は窓を眺めつつ考える。 千条が楽しんでくれるのなら、あ...